double(ドゥーブル)
Fulldome film 43min
2020


愛玩、形代、代わり身、自傷、恐怖、投影。人々が人形に求めるもの。
人の手で産み出されたものでありながら、「外」からやってきた得体の知れない他者。
彼らを近くに留めたいがために、そのヒトガタの身に詰め込まれるのは、幻想、物語、あるいは穢れ。
流されることなく溜まり続けるそれらにより、やがて陥るであろう不全の状態が生み出す閉塞感は、何を暗喩するのか。
人形とは初めはモノであった。
折り重なる幻想を剥がし、人とモノとの途方もない距離に接触する舞踏。
それは人形にとっての受肉であり、「内」から「外」への巻き返しであり、純然たる愛を巡る舟旅である。
そうして立ち上がった他者/ 分身に対し、はたして我々は何を見出すのか。


構成・撮影・監督: 飯田将茂
出演: 最上和子 金景雲
人形制作: 井桁裕子
法螺貝: 水野雄一  
龍笛(口笛): 大野あんり
録音・整音・サラウンドデザイン: 小川智史
人形アドバイス: 羽関チエコ
キュレーション: 大高建志
制作: さいたま国際芸術祭2020 飯田将茂
協力: さいたま市宇宙劇場 株式会社インタニヤ チーム・コヤーラ

掲載:
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